令和元年第2回軽井沢町議会定例会6月会議にてはじめての一般質問に臨みました。3つのテーマに付き質問しましたが、本ページでは「六次産業化のさらなく推進策について」の質問と行政からの答弁抜粋を掲載しています。
6次産業化とは、1次産業としての農林漁業の成果物を加工し、その流通、販売までを統合的に行うことで所得の向上や雇用の確保を目指す試みです。
本質問を通じて私が投げかけた「レシピコンテスト」には次の利点があります。
- 軽井沢産そば、野菜などを使ったご当地レシピの開発を通じた当町産農産物等の消費拡大
- 試食会イベントの開催を通じた閑散期の観光客誘致・町内の人の動き活発化
- ご当地レシピによる軽井沢町内飲食店の支援
なお、「レシピ・コンテスト」は来年実現の見込みです。皆さまのお役に立つべくした質問が実現する。嬉しいことです。
次に、6次産業化のさらなる推進策について質問いたします。
まず冒頭に、昨日の利根川議員の質問に関連して、6次産業化のさらなる推進についてかかわる観光経済課長のご答弁がありましたけれども、その点、私もメモしていたんですが、一から十までメモし切れませんでしたので、少し確認したいことがございますので、よろしくお願いします。
その点とは、新しい指定管理者に将来かわった場合という質問についてなんですが、現在の指定管理者でありますシンワさんと発地市庭で加工品を販売している事業者との間で締結されている契約が引き継がれるか否かという質問に対してのお答えとしては、これは引き継がれない、新しい指定事業を指定管理者が考え、契約を新たに結ぶものだということでございました。これは新しい指定管理者の方に経営の自由を与えて、しっかり経営していただくという意味で新しい方向だとは思います。ただし、発地市庭で販売を始めたことによって、従来の店舗売りをやめて、売り上げのほうを100%発地市庭に依存しているという事業者の方がいることも事実です。そうなりますと、がらっと指定管理者がかわったから、すぱっと切られて、もう売れませんという事態が仮に発生しますと、これは影響が大きいということが言えると思います。
そこで質問なんですけれども、先ほど言いました一から十まで、ちょっとメモできませんでしたので、このご答弁の中に含まれていたかもしれません、私はちょっと聞き取れなかったので伺っているんですが、その新しい指定管理者になった場合に、従来の契約して販売していた事業者に対して、何らかの経過期間を設けてあげるとか、そのような配慮というのがあるかどうか、ご答弁をお願いします。
○議長(佐藤敏明君) 答弁願います。
中山観光経済課長。
〔観光経済課長 中山 茂君登壇〕
○観光経済課長(中山 茂君) お答えいたします。
令和3年度から新しい指定管理者制度が導入されるというか、選定し直しされるわけでございますけれども、当然、指定管理者制度を選定していくには、町及び外部の方が入っていただく町の選定委員会というものにかけて、指定管理者のほうは選定していくことになります。当然、きのうもちょっと答弁いたしましたけれども、利用者のサービスの質が下がるですとか、今、既存で入っているテナントの方を困らせるというようなことは町は一切考えておりません。ただ、新しい指定管理者制度になるに伴って、新しいものがもし入ったほうがいいという決断になるのならば、そのような選択もあるでしょうし、今、既存で入っているテナントの方を困らせようとか、そういう考えは一切ございません。
以上です。
○議長(佐藤敏明君) 答弁が終わりました。
2番、福本 修議員。
〔2番 福本 修君登壇〕
○2番(福本 修君) 既存の販売事業者が困ることはないということで伺いまして安心いたしました。
それと、やはり推進策にもかかわりますので、きのうのご答弁に関して、もう一件、重ねて伺いたいんですけれども、万引きなどのことですね、町のほうにそのような事実は報告としては上がっていないということでございましたけれども、私が複数の事業者さんとお話をした限りにおいては被害はあるということでした。金額としては、そんな売っているものも高価なものでないものがほとんどですから、大きな金額ではないかもしれませんが、ただし、万引きされてしまった事業者さんから見ると、非常に影響が大きい時期もあったんですね、1日に3つも4つもなくなってしまったということもあったとも聞いています。例えば650円で販売しているようなものを、20%、シンワさんに払いますと470円残るわけですけれども、原価が大体250円から300円ぐらいの間の事業者さんが多いわけですが、そうすると1つ650円のものを売っても170円とか、そういう金額しかもうからないんですね。そのような薄利な商売をしている中で、2つでもなくなってしまうという事態が起きますと、非常に経営も苦しくなってしまって悩んでいるという実態があります。
今、シンワさんと指定事業者さんの力関係といいますか、どちらが強いかといえば、やはり出店している方のほうが多少弱い立場にあるんのではないかなというように私は理解していますが、そのような中で万引き対策をお願いしたとしても、なかなかもちろん強制力がありませんし、どうしたものか途方に暮れているというような実態があるようです。
その中で、保安員、ガードマンみたいな方を雇って、万引き防止に努めるというようなシンワさんの方針が示されたこともあったようですけれども、実際には実現していないというような状況のようです。ですから、シンワさんに経営をお任せしているわけではありますけれども、なかなかそのような経費がかかることに関しましては、指定管理者さんにおかれても、ちょっと及び腰になる面もあろうかと思います。ですから、町のほうとしても、そのあたりの実態調査を依頼するなり直接調べるなりをした上で、対策についての方向性をシンワさんに考えていただくということも必要ではないかと思いますが、そのあたりいかがでしょうか。
○議長(佐藤敏明君) 答弁願います。
中山観光経済課長。
〔観光経済課長 中山 茂君登壇〕
○観光経済課長(中山 茂君) お答えいたします。
昨日、答弁しましたのは、指定管理者からは、これまでに万引きによる盗難被害の報告は受けていないと確かに私、答弁いたしました。しかしながら、指定管理者といたしましては、万引きに対する盗難被害を未然に防止する策といたしまして、発地市庭に行っていただければわかるかと思いますけれども、既に防犯カメラを設置しておりまして、「防犯カメラ作動中」といった紙を至るところに貼付しておりますし、夏場の繁忙期等には警備員も配置しているとシンワのほうから伺っておりますし、実際、この夏ももう警備員のほうは配備する形という中で話は伺っております。
以上です。
○議長(佐藤敏明君) 答弁が終わりました。
2番、福本議員に申し上げます。通告に沿って外れないように質問をしてください。
○2番(福本 修君) 承知しました。
○議長(佐藤敏明君) 2番、福本 修議員。
〔2番 福本 修君登壇〕
○2番(福本 修君) そのような方策があるということで承知しました。
平成30年12月第1回定例会におきまして、観光経済課長からの答弁を通し、6次産業化の推進として、軽井沢発地そばの商標登録や販売、イチゴ、トウモロコシ、ブルーベリーなどを使用した商品開発が進んでいることは承知していますが、もっと広く町民の関心を集めて行う推進策があると考えますが、さらなる推進策として、何を検討していらっしゃるでしょうか。
○議長(佐藤敏明君) 答弁願います。
中山観光経済課長。
〔観光経済課長 中山 茂君登壇〕
○観光経済課長(中山 茂君) お答えいたします。
現在、発地市庭を中心に、軽井沢産の農産物を使用した商品開発を行い、販売することで、6次産業を進めているところでございます。
今年度は軽井沢産の枝豆を使ったプリン、あるいはトマトを使ったトマトゼリーといった商品も生み出されております。また、大手製パン会社から、軽井沢産のキャベツを使用したサンドイッチを商品化したいという話でありますとか、町内で菓子類製造業の許認可を取得した業者から、発地市庭とタイアップしたスイーツの開発を検討しているという話も伺っております。今後におきましても、このように6次産業化あるいは6次産業化製品は、着実に増加していくものと考えております。
さらに、6次産業化を推進していくためには、第1次産業、第2次産業、第3次産業、それぞれ産業間の連携体制を確立する必要があり、短期間で結果を示すことが難しい課題であるとは認識しております。しかし、広く町民に関心を持っていただく施策を展開していくことは有効な手段の1つであると認識しております。それには町内における6次産業化製品の販路拡大を促進し、地産地消の促進を図る必要がございます。あるいは学校給食に6次産業化製品を活用し、子どもたちに軽井沢産の農産物に対する理解や愛着を深めていただくことなども非常に大切なことだと認識しております。
今後、発地市庭管理運営協議会を中心に、教育委員会をはじめ、関係諸団体との協議を進めてまいりたいと考えております。
そのほかの施策といたしましては、6次産業化の担い手の育成のため6次産業化についてのセミナーやシンポジウムを開催するなど学ぶ場を設けていきたいですし、経営の知識、マーケティングの知識、販路拡大のノウハウ、こういった知識も必要でございますので、国や県、いろんな支援策がございますけれども、それらを利用するなどして担い手の個別相談の場や助言を得られる場も設けて、町一体となって6次産業化を進めてまいりたい、このように考えております。
以上です。
○議長(佐藤敏明君) 答弁が終わりました。
2番、福本 修議員。
〔2番 福本 修君登壇〕
○2番(福本 修君) さまざまな施策を考えていらっしゃるということで心強く思いました。学校給食への導入、あるいは学校でも興味を持ってもらえるような活動というのは今後につながっていくことだと思いますので、非常に大切なことかなと感じました。
そのほか有効な6次産業化の推進策として私が考えますには、軽井沢産の材料を使ったレシピコンテストのようなものを開催してもいいのかなというように思っております。例えばそば粉を使うことを条件にしてもいいかもしれませんけれども、レシピコンテストは町内外、老若男女を問わず参加できるイベントですし、開催日を工夫すれば、試食イベントを通じて、閑散期に町内の人の動きを活性化させる効果もあるかと思います。かつ入賞料理がご当地料理として人気を博することになりましたならば、町内の飲食店の経営の支援にもなるのかなと思っております。また、そのレシピコンテストを通じて広く販売可能な商品が誕生するという可能性もあるかもしれません。したがいまして、6次産業化の推進に望ましいイベントではないかと思いますけれどもいかがでしょうか。
○議長(佐藤敏明君) 答弁願います。
中山観光経済課長。
〔観光経済課長 中山 茂君登壇〕
○観光経済課長(中山 茂君) お答えいたします。
ただいま福本議員からいただいた意見、非常に貴重な意見だと思います。発地市庭では、春夏秋冬、年4回、グランフェスタといって、年4回、大きいイベントを開催しております。指定管理者ともそのような話をして、レシピコンテスト、実現可能かどうかというものを模索して前向きに考えていきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(佐藤敏明君) 答弁が終わりました。
2番、福本 修議員。
〔2番 福本 修君登壇〕
○2番(福本 修君) 前向きなご答弁をいただきましてありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。
これで6次産業化のさらなる推進策についての質問を終わります。