信州型自然保育推進のためのオンライン・シンポジウム「信州に広がる やまほいく~今、地方が自然保育に取り組む3つの理由~」が令和2年12月20日(日)に90人を超える参加者を迎えて開催されました。主催は私も所属する「長野県自然保育推進議員連盟」。

シンポジウムでは安曇野市で自然保育を行う保育施設「くじら雲」の依田敬子さんによる同園の取り組み事例が紹介されるなど、活発な議論が交わされた。衆議院議員の務台俊介先生からは議員立法による自然体験教育法案という一週間程度の農山漁村tじゃ意見の機会をすべての子どもにあたえようという根拠法になる法案の衆議院への提出が紹介されました。

長野県は自然保育に熱心で、「信州やまほいく」として“信州型 自然保育認定制度”を設けて財政面を含めて支援している。

軽井沢町では「森のようちえん ぴっぴ」さんが特化型(屋外での自然保育に重点を置く活動を実践)、軽井沢幼稚園さんが普及型(自然保育にも積極的に取り組んでいる活動を実践)として、信州型 自然保育認定制度で認定されてます。

ところで、自然保育とは何か?

豊かな自然の中で、子どもの心を開放して、のびのびと育てる保育方法ということができましょう。豊かな自然に恵まれた軽井沢町は自然保育にぴったりです。

なぜ自然保育が重要なのか?

OECD(経済協力開発機構)は『OECD保育白書2017年版(Starting Strong 2017)』で、安価で質の高い早期幼児教育・保育(early education and care, ECEC)の提供が社会的流動性を高め、あらゆる子供が自分の能力を最大限活かす機会を得るために重要だとして、各国に取り組みの強化を提言しています。OECD保育白書による自然保育の重要性を謳う提言はこれが初めてではなく2006年のStarting Strong Ⅱ(OECD保育白書 人生の始まりこそ力強く:乳幼児期の教育とケア(ECEC)の国際比較)などでも強調されていました。

この種の提言もあって日本でも乳幼児期の教育の重要性が認識され、それは幼児教育無償化などにもつながっていると考えます。

上越教育大学の山口美和先生は「森と自然を活用した保育・幼児教育に関する自治体勉強会」の基調講演「自然を活用した保育・幼児教育の現状と展望」において、肉体的健康、精神的健康、根気強さ、注意深さ、意欲、自信という人生で成功するためのスキルのほとんどは幼少期に発達するとしています。また幼児期の経験の特徴と教育の基本を次のように述べています。

幼児期の経験の特徴

  • 五感を通して感受される知覚を基盤とした具体的かつ総合的な経験
  • 環境への能動的な働きかけ(好奇心)
  • 人やモノとの相互作用を通じて形成されるイメージ
  • 試行錯誤による学び

幼児期の教育の基本

あそびを通して、主体的に環境に関わることにより、豊かな感性、好奇心や探究心を培う
→生涯にわたる学習意欲や学習態度の基礎となる

友達や保育者との信頼感・安心感を基盤として、協力して生活を送り、人間関係の基礎を築く
→役割意識、集団への帰属・貢献意識の基盤となる

このような特徴を持つ幼児期の経験を通じて発達を促す環境としては次のように述べている。

  • 能動性・主体性の発揮できる環境
  • 存分に対象に関わることができる場所・時間
  • 好奇心をそそる環境・日常生活と地続きの環境
  • 発達に応じた環境からの刺激
  • 多様性に富んだ、魅力的な環境
  • 働きかけてみる→変化が現れる・・・応答的な環境
  • 人間の生活に即した変化、循環、繰り返し

人工的な環境では実現が困難
→自然の持つ多様性・応答性・循環性

つまり、新学習指導要領でも重視されている「自分で考えて行動をする」人に育てるには、自然保育を通じた自然環境での保育・教育が重要であるということができます。

信州やまほいく」のウェブサイトでは、自然保育について次のように記しています。

自分を支える“自己肯定感”が育ちます

自由な発想力が身につきます

コミュニケーションが豊かになります

健康な身体が育ちます

命や食の大切さを実感します

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